2025-01-01から1年間の記事一覧

「歌って踊る」は誰が始めた? ロック、ポップスの歴史をマイケル以前から振り返ってみる

はじめに 最近、Vtuber のライブを観ていて、ふと「歌いながら踊る」というスタイルは誰が始めたのだろう、と気になりました。 最初に思い浮かんだのは “King of Pop” と呼ばれるマイケル・ジャクソンですが、彼より前の時代については知見があまりなかった…

『プラン9・フロム・アウタースペース』感想:情熱だけで突き進んだ“伝説のカルト作”

はじめに ※本記事には『プラン9・フロム・アウタースペース』のネタバレを含みます。 これから鑑賞予定の方はご注意ください。 1959年公開の『プラン9・フロム・アウタースペース』を視聴しました。本作は“史上最低の映画”という不名誉な肩書きで語られるこ…

『ONE PIECE』アラバスタ編が圧倒的に面白かった理由と、その後の物語が失速した理由の考察

はじめに ※本記事には『ONE PIECE』アラバスタ編(単行本13〜23巻)のネタバレを含みます。 これから読む予定の方はご注意ください。 『ONE PIECE』は言わずと知れた長編漫画であり、日本を代表する作品です。 個人的にも大好きな漫画ですが、その中でもアラ…

『Air/まごころを、君に』感想:セカイ系始祖の終末美学

はじめに 2025年10月にリバイバル上映されている『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に』を観ました。 作品自体は何度か観たことがありますが、映画館で観るのは今回が初めてです。 やっぱり一言ではまとめきれないくらい、映像としての情報…

プラトン『国家』感想:政治ではなく心を描いた哲学書

はじめに プラトンの『国家(ポリテイア)』を読みました。 古代ギリシアを代表する哲学者プラトンが書いた『国家』は、西洋哲学の原点とも呼ばれる名著です。 アカデメイアを創設したプラトンが生涯をかけて追い求めた「正義とは何か」という問いを、対話形…

『ニューロマンサー』感想:サイバーパンク草創期のカルト作

はじめに ウィリアム・ギブスンによる『ニューロマンサー(Neuromancer)』は、1984年に出版されたサイバーパンク小説の金字塔です。SF界における衝撃は大きく、ヒューゴー賞・ネビュラ賞・フィリップ・K・ディック賞の三冠を同時受賞した作品としても知られ…

『流れよわが涙、と警官は言った』感想:現実喪失とアイデンティティの揺らぎ

はじめに フィリップ・K・ディックの『流れよわが涙、と警官は言った』(1974年)を読み終えました。 本作は ジョン・W・キャンベル記念賞を受賞し、ヒューゴ賞やネビュラ賞の候補にもなった経歴を持つ作品で、批評家からは「1970年代ディックの代表作」とし…

『ヴァリス』感想: 神学とSFが交錯する難解な迷宮

はじめに フィリップ・K・ディックの小説『ヴァリス』(1981年)を読み終えました。 本作はディック後期の代表作のひとつであり、批評家からは「思想的で挑戦的な作品」として高く評価されています。実際に読んでみても、神学・哲学を前面に押し出した内容で…

『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』感想:緻密な脚本が光る現代版クラシック・ミステリー

はじめに ライアン・ジョンソン監督によるミステリー映画『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』を配信で視聴しました。本作は、古畑任三郎や刑事コロンボに代表される“倒叙形式”を現代的に蘇らせた作品です。 公開当時から批評家や観客の評価が非常に高…

『ミッキー17』感想:パティンソンは最高、映画は微妙

はじめに ポン・ジュノ監督による最新作『ミッキー17』を鑑賞しました。主演はロバート・パティンソン。個人的にかなり期待していた作品でしたが、結論から言うと満足度は50点。ややネタバレを含みつつ、感想をまとめていきます。 ロバート・パティンソンの…

『ゴッド・ファーザー』感想 : 静けさに宿る恐怖と美

はじめに 午前十時の映画祭で上映されていた『ゴッド・ファーザー』を映画館で観てきました。言わずと知れたギャング映画の金字塔、1972年公開のフランシス・フォード・コッポラ監督作です。これまで何度か自宅で鑑賞してきましたが、今回が初めての大スクリ…

アメリカンなワックスコットンジャケットの魅力を探る:英国スタイルとの違いと注目ブランド紹介

はじめに 最近、YouTubeのおすすめに上がってきたこちらの動画をきっかけに、アメリカのワックスコットンジャケットに興味を持ちました。 www.youtube.com ワックスコットン(オイルドコットンとほぼ同義)というと、バブアーやBelstaffに代表される英国クラ…

『岸辺露伴は動かない 懺悔室』感想:ファン向けの ”特別編” として観るなら満足

はじめに 2025年5月23日(金)に公開された『岸辺露伴は動かない 懺悔室』を映画館で鑑賞しました。 個人的な総合的な評価は「70点」です。映画館で観たことを後悔するほどではなく、シリーズファンにとっては十分楽しめる内容でした。 筆者は、これまでにドラ…

Barbourだけじゃない!Belstaff の歴史と名作ジャケットを語ろう

はじめに ここ数年、ヴィンテージブームやアウトドアミックスの流行も相まって、街でオイルドジャケットを見る機会が増えています。 その中でも特に人気が高いのが、英国を代表する老舗ブランド「Barbour(バブアー)」です。 クラシックな雰囲気とトラッド…

映画がポリコレに染まった理由 アメリカの差別の歴史をたどって考察してみた

はじめに 近年、映画やメディアにおいて「多様性」や「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)」が強く意識されるようになっています。 でも、なぜ今これほどまでにポリコレが重視されているのでしょうか? 単なる流行? それとも政治的な圧力? その背景を…

ボブ・ディラン初心者が観た『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』の感想

はじめに ボブ・ディランの映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』が公開されたので、劇場で鑑賞し、その感想をまとめます。 古いロックが好きなので 1960 年代の音楽にはある程度の知識がありますが、ボブ・ディランについては詳しくなく、代表曲をいくつ…

ロボット・ドリームズ :台詞なきアニメーションが奏でる、友情とノスタルジーの物語

はじめに 巷で絶賛されている「ロボット・ドリームズ」を観てきました。 台詞がなく、ややクセの強い映画でしたが、個人的には楽しめたので感想をまとめます。 個人的な満足度は 70点でした。 ※ネタバレはありません。 映画のあらすじは以下の通りです。 大…